ま、今更言う事でもないけれど。
仕事(番組)を変えるかもしれないのでその準備に奔走中。
ま、秋になってくるから、いいのだけれども。
***
「他人の振り見て我が振り直せ」などという言葉があるけれど。
だからちょうど、よく似た状況だというので、近い人達の話を聞いてみたりするけれど。
その話を聞いてもピンと来なかったりする。
向こうはなんとなく共感を覚えてくれたりもするけれど
残念ながら、私は全くそう思えなかったりもする。
本当に申し訳ないことだけれど。
だって違う人だから。
人には人の数だけ、物語が存在する。
だから当てはめたくないのだと思う。
何か類型に入れたくないのだと思う。
自分達が特別だとは思ってはいない。
決して。
でも私達は他の人とは作り上げる事が出来ない時間を共有している。
他人がそうであるのと同じく。
そう、それだけは自信を持って、そうだと言えるから。
ある日の事。
仕事が予定以上に伸びてしまった。
本来だったら夕方に終わる筈のものが
気がついたらもうとっくに夜になっていて。
私は慌てて走って、彼が待つという喫茶店へ向かった。
待合せの時間は決めていなかったけど、予定時間をもう数時間過ぎている。
連絡は取り合ってはいたけれど、でも、常識外れな時間だと思った。
駅を出て、繁華街の隅にある静かな店のドアを開ける。
昔ながらの喫茶店で、沢山煙草を吸う人達の向こう側に、
彼が膨大な資料を前にして難しい顔をしながら煙草を吸っているのが見えた。
私は唖然としてしまう。
・・・・4時間。
彼は4時間近くそこにいたということになる。
たった一人で、仕事の資料を片手に、だ。
しかもそこは由緒正しい喫茶店で、きちんとしたコーヒーを出してくれはするのだけれど。
彼は余りコーヒーは飲まない筈なのだ。
・・・それだと、いうのに。
ふと涙ぐみそうになりながらも、息を整えた私が隣に座ると、「まだ仕事が終わってないんだよ」なんて事を言いながら、でも彼はその資料をそそくさと片付けだしてしまう。
細かく書き込みが入れられたその分厚い進行表を横目にみつつ、じゃあ、続きをすればいいじゃないのと口に出そうとしたら、彼は微笑んで私を見る。
『あとどれくらい平気?』
・・・実は1時間もなかった。
それがわかっていながら私は走って来てしまったのだし、
それがわかっていながら彼もそう言ったのだけれど。
『それだけあれば大丈夫』
自信たっぷりに言われると私も頷くことしか出来ない。
もう幾度となく交換されたであろう吸い殻がたくさん入っている灰皿を見て、胸が痛くなったのは一瞬の事で
彼が素早く冷めたコーヒーを飲み干し、立ち上がって目配せをしたので
私もつられて立ち上がる。
私が席に着いて頼んだコーヒーはまだ熱く、少し後ろ髪を引かれたけど
・・・・でも、それは、とるに足らない事だとすぐに気付きはしたのだが。
『たった30分しかなくても』
冷房のきいた部屋で彼は言う。
『絶対来るって信じてた』
・・・・そんなことを言われたら、もう、泣くことしか出来ない。
もう本当にどうしようもないほど
その短い時間で全てを使い果たしてしまったような感覚で
タクシーの座席に二人して本当に文字通りに倒れ込む。
馬鹿げたことを続けていると思うけれど
でも
明日交通事故で死んでしまうかもしれないのに
どうしてなんだかわからないものに対して
取り繕わなければいけないのか、と
彼は片目をつむって少し笑う。
それでいいのかもしれないと
私はつい、騙されてしまいそうになるけれど。
明日も5時起きだ。
・・・・早めに休もう。
then it goes...











![Powered by 269g[ブログ・ジー]](http://269g.jp/img/269g.gif)